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日枝神社

天長7年(830)、喜多院の草創時代から鎮守として勧請し創建されたと伝えられている。また、東京赤坂にある日枝神社は、太田道灌が江戸城築城の際に、この川越日枝神社から分祀したものである。元々は喜多院の境内にあったが、大正13年(1924)に、県道建設のため喜多院の門前に移転した。

朱塗りの山間社流造り、銅板葺で、規模も小さく簡素である。この本殿が寛永15年(1638)の大火後の再建なのか、あるいはそれ以前の建物なのかはっきりしない。日枝神社のすぐ西方にあった多宝塔や、南方の本地堂が焼失したことは明らかなので、再建説も一考の余地はある。しかし向拝の紅梁や木鼻などにかなり古式が認められるので、室町時代末期説も捨てられない。厨子は神輿形をした木造で、中に安置されているご神体は、大山昨神を僧形にあらわしたものだと伝えている。

住所〒350-0036 埼玉県川越市小仙波町1-4-1

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