川越八幡宮は、第六十八代後一条天皇の時代の長元3年(1030)に甲斐守源頼信によって創始されました。
長元元年(1028)、下総国(千葉)の城主前上総介平忠常は朝廷に謀反を企て、安房、上総、下総の3カ国を従わせ、大軍を起こして武蔵国に攻め入りました。この乱は長元の乱と言われ、3年に渡り鎮圧できませんでした。有力武士だった甲斐守源頼信が長元3年に平忠常追討の綸旨を賜りました。
源頼信は当地で必勝祈願を行い、敵陣に斬り込んだところ、忠常の軍勢はたちまちに乱れました。そして三日三夜の間、追討してついに乱を平定しました。
頼信は神様の御神威に深く感謝して、すぐに当地に八幡宮を創祀しました。
以来、「勝負の神様」として崇められ、特に今日では受験生やスポーツ選手による必勝祈願が多くございます。また、境内には天皇陛下生誕(昭和8年12月23日)を記念して植樹したご神木「縁結びイチョウ」をはじめ、足腰健康にご利益がある相撲稲荷神社があることから多くの観光客が訪れています。
尚、朱塗りの灯篭が並ぶ参道は川越市の「都市景観ポイント賞」に、さらに宮司家門は「都市景観重要建物」に選ばれています。